■ 「強引に売りつけられそう…」その恐怖、私も同じでした
不動産投資に興味はある。でも、「強引に売りつけられそう」「カモにされそう」という漠然とした恐怖がありませんか？ 私もそうでした。特に我々のような、真面目にコツコツ貯蓄してきたサラリーマンにとって、そのお金を失うリスクは絶対に取れません。 しかし、その恐怖の正体は「物件」ではなく「人（事業者）」です。本業でリスクマネジメントに携わる私が、最初の関門である「パートナー（会社・担当者）選び」で実践した「守りの見極め方」を共有します。
■ なぜ「物件」より先に「会社」を見るべきなのか
よくある失敗は「利回り」や「立地」という”物件”のスペックだけで判断してしまうことです。 しかし、その”物件”が持つ潜在的なリスク（例：管理状況、将来の修繕計画）を隠さず説明してくれるか、むしろ積極的に開示してくれるかは、すべて「会社（担当者）」次第です。 「攻撃的守備」の観点では、良い物件を探す前に、「悪い会社（担当者）を徹底的に除外する」ことこそが最優先の戦略です。
■ CSO流・見極めポイント①：会社の「ビジネスモデル」
その会社は「売って終わり（フロービジネス）」か？ それとも「管理も請負う（ストックビジネス）」か？ 見極め方として、「売買」部門だけでなく、しっかりとした「賃貸管理」部門を持っているか確認します。 管理部門が利益の柱になっている会社は、オーナー（あなた）と利害が一致しやすく、長期的なパートナーになり得ます。彼らにとっても「空室」は敵だからです。
■ CSO流・見極めポイント②：担当者の「言動」と「スタンス」
会社の哲学が良くても、担当者が「自分の売上」しか考えていなければ意味がありません。 ここでは、私が実際に「この人は信頼できる」あるいは「この人はNGだ」と判断した、具体的なポイントをお伝えします。
▼ 私が即座に「NG」と判断する例
- 前提として: 身だしなみや言葉遣いに違和感があるのは論外です。
- 勧誘がしつこい: こちらの状況を無視し、一方的に電話やメールを送り続けてくる。（＝あなたの都合を考えていない証拠）
- 決断をとにかく急かす: 「今だけ」「この物件はすぐ売れる」と、冷静に考える時間を与えない。
- （最重要）担当者自身がワンルーム投資をしていない: 自分が実践していない（リスクを取っていない）商品を、自信を持って他人に勧めることはできません。
▼ 私が「信頼できる（OK）」と判断する例
- （最重要）担当者自身がワンルーム投資を実践している: 良い面も悪い面も「実践者」として知っており、言葉に重みがあります。
- 追客をしない（質問歓迎スタンス）: 「ノルマのために売る」のではなく、「あなたの疑問が解決するまで付き合う」という姿勢が見える。「質問があればいつでもどうぞ」というスタンス。
- （最重要）利害関係者との協議を求める: 「ご家族（配偶者など）の理解は重要です。決断を急がず、しっかり話し合ってください」と、あなたの家庭内の合意形成（＝最大のリスク管理）まで促してくれる。
- （キラー質問）担当者の「人となり」を見る: 家族構成や趣味などの雑談に加えて、私は「あなたは何故この会社に入って、この仕事をしているのか」と聞いてみます。この質問への回答に、その担当者の「顧客（＝あなた）」に対する本質的なスタンスや人となりが見えてきます。
■ CSO流・見極めポイント③：あなたとの「相性（＝価値観）」
これは「話しやすい」という意味ではありません。あなたが「守り」を重視しているのに、担当者が「攻め（ハイリスク）」を勧めてくるなら、相性は最悪です。 見極め方として、あなたの「不安」や「リスク」に関する質問に対し、面倒くさがらず、誠実に（むしろ喜んで）答えてくれるか、を確認しましょう。 「守り」の視点を共有できる担当者こそ、あなたの「自信」を一緒に育ててくれるパートナーです。
■ まとめ：信頼できる「両輪」を見つけるために
不動産投資の第一歩は、物件情報（ハード）を集めることではなく、信頼できるパートナー（ソフト）を見つけることです。
会社（ストックビジネスか）、担当者（実践者か、決断を待てるか）、相性（守りのスタンス）という「守りの視点」で選別すれば、”騙される”という最大のリスクはほぼ回避できます。
もちろん会社の姿勢・スタンスは重要ですが、それ以上に重要なのは、あなたと直接向き合う「担当者」です。
- その担当者は、あなたのことを本当に「成功させたい」と思ってくれているか。
- そして、あなた自身も、その担当者を「リスペクト」し、パートナーとして向き合う姿勢を示せるか。
ある程度確約された会社のスタンス（土台）と、信頼できる担当者という人間（実行者）。この「両輪」がしっかり揃いそうだ、と確信できた時、初めてあなたは「物件」の話に進むべきです。
では、「どうすれば、そうした優良な会社や担当者と出会えるのか？」 それは「焦らないこと」が一番の近道です。 私が実際にどのように情報収集をし、最初のパートナーと出会ったのか、その具体的なステップについては、今後の記事で詳しくお話ししていきたいと思います。
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