■ 投資最大の壁、「借金」という恐怖
これまで、信頼できる「会社選び」、私が「実物不動産」を選んだ理由、そして「物件のリスク」を見抜く方法についてお伝えしてきました。 しかし、すべてを理解しても、最後に「ローン(借金)を組むのが怖い」という最大の壁が立ちはだかりますよね。
私もそうでした。特に、すでに住宅ローンという高額の借金を抱えている状況で、更に借金を重ねることへの漠然とした不安やためらいは、非常に大きかったのです。我々のような実直に働いてきたサラリーマンにとって、「借金=悪」という刷り込みは、想像以上に根深いものだと感じました。
ですが、私はリスクマネジメントの観点から、この「ローン」に対する考え方を少し変えました。
■ サラリーマンが持つ「2つの武器」:貯金と信用力
私たちが持つ武器は、まず第一にコツコツ貯めた「貯金」です。これは緊急時の備え(ディフェンス)であり、投資の自己資金(オフェンス)にもなる、資産形成の土台です。
しかし、それと同じくらい強力で、見落とされがちな「第二の武器」があります。 それが、安定した職業(サラリーマン)という属性が生み出す「信用力」です。
これは金融機関がお金を貸す際の評価であり、年齢によって評価されるポイントが少し異なります。
- 35歳~40代前半の方へ: あなたには「時間」という最強の武器があります。金融機関は、あなたの「将来性(これから給与が上がる可能性)」と「完済までの長い期間」に価値を見出します。
- 氷河期世代(45歳~)の方へ: 我々には「実績」という武器があります。不況を乗り越えてきた「耐性」と「勤続年数」こそが、金融機関が最も信頼する「貸し倒れリスクが低い」という証拠になります。
この「信用力」は、例えばフリーランスや自営業の方が持つ「事業性」とは異なる評価軸で、金融機関が「安定継続性」を重視する際、サラリーマンにとって強力な「強み」となるのです。
ただし、誤解してほしくない点があります。 それは、「サラリーマンなら誰でも、いくらでも借りられる」というわけではないことです。 私がパートナー(不動産会社)の担当者から得た情報でも、例えば年収500万円以上が一つの目安になること、勤め先の規模やご自身の信用スコア(クレジットスコア)によって、条件は人それぞれ全く異なるとのことでした。 当然ですが、金融機関はあなたの「属性」を総合的に審査します。まず大事なのは、ご自身の現在の「信用力」がどの程度なのかを客観的に知ることです。
■ ローンに対する私の考え方:「消費」と「投資」の区別
もちろん、すべてのローンが良いわけではありません。私はローンをその目的によって「消費」と「投資」の2種類に分けて考えています。
- 「消費」のためのローン: 例えば、車やブランド品など、それ自体が利益を生み出せず、資金を消費していくものを買うためのローンです。返済原資は、100%「自分の給与」に依存します。
- 「投資」のためのローン: 例えば、中古ワンルーム不動産など、それ自体が「家賃」という利益を生み出し、将来的に資産として残るものを買うためのローンです。返済原資は、主に「入居者様が支払う家賃」が担ってくれます。
他人(入居者)の力も借りて資産を築く。これが、信用力を使った「レバレッジ(てこの原理)」であり、私が考える「守備的な資産形成」のためのローンです。
■ 「貯金」と「信用力」のバランスを考える
もちろん、資産形成の土台は「貯金」です。 しかし、視点を変えると、インフレ(物価上昇)が進む状況において、「現金だけ」を金融機関に預けておくことにも、お金の価値が実質的に目減りしていく(=何もしないリスク)という側面があります。
ここで「借金」を漠然と怖がるのではなく、「貯金」という守りを固めつつ、「信用力」というもう一つの武器を、どう「計画的に、賢く管理・活用」していくかを考える。 これこそが、守備的な資産形成の第一歩だと私は考えています。
■ まとめ:あなたの「信用力」をどう活かすか
サラリーマンとしての安定性は、あなたが思っている以上に強力な資産(信用力)です。 では、その信用力をどうやって「具体的な融資(ローン)」に結びつければよいのでしょうか。
私の場合は、金融機関に自ら飛び込んで「交渉」したわけではありません。 1本目の記事でお伝えした「信頼できるパートナー(不動産会社)」の力が、ここで再び活きてきます。
私はまず、その会社に「自分の信用力(借入可能額)が、提携先の金融機関でどの程度あるか」を打診してもらいました。 率直に言って、その結果(金額)を知った時、「こんなに借りられるのか(怖い)」という感情と、「意外といけるな(自信)」という感情が両方湧き上がってきたのを覚えています。
同時に、強く思ったことがあります。それは、「借りられる=自分の資本ではない」ということです。 「貯金」という土台と、この「信用力(融資枠)」を、いかにバランス良く、計画的に使っていくか、それこそがリスクマネジメントの要諦だと改めて感じました。
次回は、この「信用力」をどのようにして具体的な「融資」に結びつけたのか、そして私が立てた「返済プラン」について、その具体的な戦略をお話しします。
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