■ 私たちが最も恐れる「3大リスク」
前回の記事では、私が「実物不動産」を選んだ理由をお話ししました。しかし、実際に購入するとなると、やはり怖いのが具体的なリスクです。 特に我々のような堅実な投資家が恐れるのは、以下の3つでしょう。
- 空室リスク(入居者が決まらない)
- 家賃下落リスク(将来、収入が減る)
- 修繕リスク(突発的な出費、管理費・修繕積立金の値上げ)
これらをゼロにすることはできません。しかし、「守りの視点」で事前にチェックすることで、想定内の範囲にコントロールすることは可能です。私が実践しているチェックポイントをお伝えします。
■ 「空室」と「家賃下落」をどう見極めるか
これはシンプルですが奥が深いです。「自分が住みたいか」ではなく「賃貸需要が途切れないか」を冷静に見る必要があります。
- 立地(エリア)の選定: 私は東京などの「人口が流入し続けている都市部」に絞っています。需要と供給のバランスが崩れにくいからです。 都市部に加え、横浜や川崎といった独立した大都市、あるいは郊外であっても賃貸需要が旺盛な「駅力」があるエリアであれば、十分に候補になると考えています。
- 駅距離と利便性: 徒歩10分以内は必須ラインとしていますが、重要なのは「その駅に人が集まる理由があるか」です。 また、繁華性が高すぎると駅に近すぎても暮らしにくい場合があるため、必ずしも「駅徒歩1〜2分が良い」というわけでもありません。最終的にはご自身の「好み」も大事なので、どうしても好きになれないエリアは、無理して選ぶ必要はないと思います。
- 管理会社の「客付け力」: 1本目の記事でお伝えした「信頼できる会社」がここで効いてきます。販売だけでなく、購入後の賃貸管理(入居者募集)に強い会社をパートナーに選ぶことで、このリスクは大幅に軽減できます。
■ 私が重視する「管理の履歴」の洗い出し方
実は、私が最も警戒するのは、目に見えにくい「修繕リスク(建物の老朽化と資金不足)」です。 ここで、中古物件ならではのメリットが活きます。新築と違い、中古には過去の「管理の履歴」があるからです。
私は購入前に、必ず以下の書類を確認(担当者に請求)します。
- 重要事項調査報告書: マンションの健康診断書のようなものです。これまでの修繕履歴やその箇所、設置されている設備(EVや宅配ボックスなど)を確認し、不明点があれば必ず担当者に確認します。
- 長期修繕計画書: 将来の修繕予定と資金計画が書かれています。私の経験上、大規模修繕を1回終えている物件を選びたいところです。その方が、建物の構造上の癖や新築時の問題などが既に洗い出されていることが多く、安心感があるからです。 また、管理費・修繕積立金の滞納状況も確認しておくと、管理組合や管理会社が正常に機能しているかどうかの重要な目安になります。
■ 現地確認は「共用部」と「周辺」を見る
入居者が既にいる場合(オーナーチェンジ物件)、部屋の中を見ることはできません。 その代わり、現地では「駅からのアプローチ(今はネットでも疑似体験できますね)」や、物件のたたずまい、エントランス、ゴミ置き場といった「共用部」を重点的に見ます。
また、駅からの道のりに、スーパーやコンビニ、ドラッグストア、飲食店といった「生活利便施設」がどのような顔ぶれで揃っているかを確認するのも重要です。
共用部が荒れている物件は、管理が機能していない可能性が高いため、私は見送ります。 ただ、これも1本目の記事でお伝えした通り、物件を紹介してくれる会社の「仕入れ時のデューデリジェンス(物件調査)」がしっかり機能していれば、そもそも荒れた物件は紹介されないので、ある程度回避できるリスクでもあります。
■ リスクは「回避」するものではなく「管理」するもの
投資である以上、リスクは必ずあります。 しかし、「誰と組むか(1記事目)」「どんな資産を持つか(2記事目)」そして今回の「どうチェックするか」という守りの手順を踏めば、漠然とした恐怖は、「管理可能な課題」に変わります。
さて、物件のチェックが終われば、次はいよいよ「お金(ローン)」の話です。 次回は、私が考える「借金」に対する考え方と、「信用力」という武器についてお話しします。
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